データの作り方と出典の方針

このサイトは混雑度や狙い目指数といった数字を出しています。数字を出す以上、 その数字がどこから来たのかを説明する責任があると考えています。ここでは、 データの作り方と、あえてやらないと決めていることを公開します。

1. 出典の優先順位

次の順に信頼しています。上のものが手に入る分野ほど、判定は確かになります。

  1. 公的機関・公式の制度 — 官公庁、自治体、警察、公共交通事業者、業界団体、公式の料金区分
  2. 母数の明示された統計 — 公開されている調査で、対象と件数がはっきりしているもの
  3. 複数の事業者・専門家が一致して述べている傾向 — 現場感を補うために使います

検索需要のデータ(Google トレンドなど)は、参考にはしても単独では混雑の判定に使いません。 検索されている量と、実際に人が集まっている量は別のものだからです。

2. 使わないと決めているもの

他社のサービスが自社の実績から作った混雑カレンダーの数値は、取り込みません。 引用してよいかどうか以前に、それを写した瞬間、このページの根拠欄に書けるのが 「他社の予測」になってしまうためです。それでは、根拠を示している意味がありません。

他社のサービスを、関連する情報として紹介することはあります。 ただし、その数値を自サイトの指数の根拠にすることはしません。

3. 混雑度の数字の作り方

日別の数字を1日ずつ手で決めているわけではありません。手で持っているのは、 次のプロファイルだけです。

  • 月ごとの基準値(12か月ぶん)と、その月がなぜその値なのかという理由
  • 上旬・中旬・下旬の補正
  • 曜日の補正
  • 祝日・連休・年度末・長期休暇などの、特定の期間や日にはたらく補正

そして、ある日の混雑度を、これらの足し算で出しています。

例:ある年の3月27日(土)の引越し

  • 3月の基準95
  • 下旬+5
  • 土曜+12
  • 年度末の期間+5
  • 年度末の土曜+5
合計(上限100で頭打ち)100

掛け算ではなく足し算にしているのは、この内訳をそのままお見せするためです。 「1.15倍」は画面に出せませんが、「3月の基準95に、下旬で+5、土曜で+12」なら読んでいただけます。 各テーマのページにある「なぜこの判定なのか」を開くと、その日の内訳が確認できます。

4. 元データを0〜100に置きかえるときの判断

ここは、このサイトでもっとも判断が入る部分なので、はっきり書いておきます。

たとえば宅配便の取扱個数は、12月が年平均の約1.36倍です。この「1.36倍」を 混雑度の何点にするかは、機械的には決まりません。単純に比率をそのまま 当てはめると、実感と合わない数字になるからです。

理由は、需要が供給の限界に近い分野ほど、同じ割合の増加が 体感を大きく悪化させることにあります。トラックも人手も 普段からぎりぎりで回っている分野では、需要が2割増えるだけで 「希望日が取れない」状態になります。逆に余力のある分野では、 2割増えても待ち時間はほとんど変わりません。

そこで、元データの月別変動を0〜100に置きかえるときに、 その分野が普段どれくらい余力を持っているかを考えて目盛りを決めています。 この判断は各ページの「なぜこの時期に混むのか」に書いてあります。

だから 混雑度は、そのサービス自身の1年のなかでの相対的な位置です。 絶対的な尺度ではありません。引越しの82と美容院の82は、別のものを測っています。 分野をまたいで並べるときに「平常時比」で並べているのは、このためです。

5. 調べたうえで「載せない」と決めたもの

月ごとの差が小さい分野を、目盛りを引き延ばして「繁忙期があるように見せる」ことは しません。年間の最大と最小の差が一定以下のテーマは、公開前の点検で止まります。 根拠が別のものを測っている場合も同じです。 検索されている言葉だからという理由でページを作ることは、していません。

実際に一次データまで当たったうえで公開を見送ったものは、 測った数字ごと 調べたけれど繁忙期が無かったものにまとめました。 ジム・美容院・学習塾・外国語会話教室・高速道路・葬儀・タイヤ交換・自動車教習所が入っています。

「1月は新年の決意でジムが混む」とよく言われますが、経済産業省の統計を 7年ぶん測ると1月の利用者数は年平均の0.96倍で、 12月に次いで少ない月でした。増えるのは入会の手続きであって、 施設の混み具合ではないようです
なお カテゴリーによっては、まだ1本も掲載できていないものがあります。 「美容・生活サービス」と「教育」がそれにあたります。 埋まっていないのは書く手が足りないからではなく、 一次データまで当たったうえで、載せるだけの季節が見つからなかったからです。 カテゴリーを埋めるために基準を下げることはしません。根拠が見つかり次第、追加します。

6. 信頼度は「どこまで細かく言えるか」を決めている

分野によって、根拠の強さは大きく違います。国が制度として定めている期間もあれば、 店舗ごとの差のほうが大きい分野もあります。そこで、テーマごとに信頼度をつけ、 信頼度に応じて、出してよい細かさを機械的に制限しています。

信頼度と、出してよい細かさ
信頼度 根拠の状態 日別 数値
A 公的機関の統計・制度として定められた区分がある 0〜100
B 複数の一次情報・業界情報が一致している ×10点刻み
C 一般的な傾向は言えるが、地域差・店舗差が大きい ××出さない

信頼度Cのテーマで日別の数字を出そうとすると、公開前の点検で止まる仕組みにしています。 「持っていない精度を主張しない」ことを、運用ではなく仕組みで守るためです。

なお、根拠が足りない分野は、そもそも掲載しません。 「情報が少ないが参考値として出す」という段階は設けていません。 それは、数字があるだけに、かえって誤らせるからです。

7. 予測と確定情報を分けています

たとえば確定申告の期間は制度として決まっており、予測ではありません。 一方で、ある年のある日にどれくらい混むかは推定です。この2つを同じ見た目で並べないよう、 出典ごとに種別を表示しています。

  • 公式・確定
  • 実績データ
  • 過去傾向
  • 推定

8. 「今日の判定」はリアルタイムではありません

このサイトは、店舗や窓口の実測の混雑状況を持っていません。 「今日の判定」として表示しているのは、年間の傾向を今日の日付に当てはめた目安です。 実際にいま何人並んでいるかを示すものではありません。

また、窓口や店舗が休みの日には、混雑度を表示しません。 閉まっている日を「空いている日」として見せるのは、明らかに誤りだからです。

9. 価格について、金額を出さない理由

価格は「安い/やや安い/通常/やや高い/高い」の5段階でのみ示しています。 実売価格のデータを持っていないため、「◯%安い」「◯円」といった数字を出すことはしません。 持っていないデータを、それらしい数字にすることはしないという方針です。

10. 更新について

各ページには最終確認日を表示しています。これは記事の公開日ではなく、 掲載しているデータの内容を確認した日です。誤字の修正では動かしません。 指数を変えたとき、根拠を足したり差し替えたりしたとき、制度が変わったのを反映したときに更新します。

祝日は内閣府が公表しているものを取り込んでいます。まだ公表されていない年については、 祝日の影響を反映せず、その旨を画面に表示します。推測で埋めることはしません。

11. 誤りを見つけたら

掲載内容に誤りがあると感じられた場合、また、より確かな一次情報をご存じの場合は、 お問い合わせからお知らせください。 根拠のある指摘は、そのままデータの修正に反映します。

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